毎日の髭剃りは肌に負担がかかるため、炎症や切り傷に悩まされる方もいるのではないでしょうか。特に肌が弱い人は、カミソリ負けが頻繁に起こることでしょう。
肌が荒れるとかゆみや痛みが出て非常に不快ですよね。それでは、髭剃りによる肌荒れは何が原因なのでしょうか。今回は肌荒れの原因と対処法について紹介します。
髭剃り後にできる肌荒れの種類
髭剃りによる肌荒れにはいくつかの種類があります。赤みやかゆみ、ニキビなど身に覚えがある人もいるのではないでしょうか。ここでは、髭剃り後にできる肌荒れの種類について詳しく解説します。
赤みやかゆみ
肌の赤みやかゆみは、炎症や毛細血管の拡張によるものが考えられます。雑菌などが肌に侵入したときに体内の免疫システムが反応して炎症部分に免疫細胞を集めることで赤みが現れます。
また、肌へのダメージは皮膚を守るバリア機能が低下します。正常にバリア機能が動かなければ、少しの刺激も敏感になり、かゆみを覚えることもあるのです。
ブツブツやニキビ(尋常性毛瘡)
髭剃り後にブツブツやニキビができる場合は、尋常性毛瘡(じんじょうせいもうそう)の可能性も考えられます。尋常性毛瘡は一般的に「ニキビ」といわれる皮膚トラブルのひとつです。ニキビは、毛穴に皮脂や角質が詰まり、炎症を起こしてブツブツや赤みが現れます。
髭剃りをしてニキビができるのは、乾燥した肌や髭剃り後の炎症が毛穴を詰まらせるためです。
髭剃り後に肌荒れが起こる原因とは?
髭剃り後に肌荒れが起こるのは、炎症や乾燥によるものが多くなっています。なぜ髭を剃るとそのような状態になってしまうのでしょうか。ここでは肌荒れが起こる原因について解説します。
カミソリの刺激で起こる炎症によるもの
カミソリは刃が直接肌に当たるため、肌表面に細かな傷がつき、そこから細菌が侵入することで炎症を引き起こします。これが肌荒れの主な原因です。
髭剃り後はカミソリによる摩擦や肌への刺激によって、通常時よりも肌のバリア機能が弱まります。そのため、肌についた細かい傷から黄色ブドウ球菌などの細菌が侵入しやすく、肌荒れが起こるのです。
髭剃り後の乾燥によるもの
髭剃り後に肌荒れが起こるもうひとつの原因は、乾燥によるものです。カミソリの刃が肌表面の角質を削るため、肌の水分や保湿成分が失われてしまい、肌が乾燥しやすくなります。
肌が乾燥すると肌のバリア機能が低下し、ウイルスや菌、花粉など、普段は皮膚から入ってこない異物が侵入しやすくなります。それらが炎症を引き起こすため、赤みやかゆみなどの肌荒れが起こることがあるのです。
髭剃りで肌荒れが起きたときの対処法
髭剃りで肌荒れが起きたときは、これまでどおりに髭剃りを続けるのはおすすめできません。また、治るまで何もせずに放置するのもNGです。何もケアをしないことは肌荒れが長引く原因にもなってしまうので、肌荒れが起きたときは早く治るように対処しましょう。
ここでは、肌荒れが起きたときの対処法を5つ紹介します。
1.肌が熱をもっている場合は冷やす
肌がヒリヒリして熱をもっているときは、炎症が起こっていると考えられます。冷たい水に浸したタオルや冷たいシャワーなどを当てて、患部を冷やしましょう。タオルは肌に優しいコットン素材のものを使うのがおすすめです。
2.しばらく髭剃りを控える
髭剃りで肌荒れが起きた場合、髭剃りを一時的に控えることが大切です。肌荒れが起きている状態での髭剃りは、炎症を起こしている部分にさらなる刺激を与えるおそれがあります。
そうすると、悪化したり、治りが遅くなったりするので、しばらく髭剃りを休止して肌を休めましょう。肌の状態が安定するまで髭剃りを控えることで、炎症を悪化させずに自然に回復させることができます。
3.化粧水などを使って保湿ケアをする
髭剃りを控えるだけでなく、化粧水などの保湿アイテムを使って適切な保湿ケアを行うことも重要です。
肌荒れしているときは肌の水分量が不足していることが多いため、保湿ケアが欠かせません。化粧水や保湿クリームを使用して肌に潤いを与えることで、角質層が修復されます。そうすると肌のバリア機能も修復するので、炎症や乾燥による肌荒れが改善できるのです。
4.抗炎症成分を含むクリームやジェルを使用する
肌荒れに対しては、抗炎症成分を含むクリームやジェルを使用すると効果的です。肌荒れは炎症が原因となって起こることが多いため、このようなアイテムを使用することで炎症を鎮めることができます。
抗炎症成分としておすすめなのが、アロエベラエキスやカミツレエキス、グリチルリチン酸などが含まれる製品です。これらの成分は、肌の赤みや腫れを抑え、皮膚の修復を助けてくれる効果が期待できます。
5.改善されなければ薬を使用する
抗炎症成分入りのクリームやジェルを使っても肌荒れが改善しない場合は、薬の使用も検討しましょう。市販薬を使用する場合は、下記のような成分が配合されているものを選ぶのがおすすめです。
グリチルリチン酸 | 甘草という生薬に含まれる抗炎症作用がある成分 |
フラジオマイシン硫酸塩 | 細菌のはたらきを阻害することで抗菌作用を示す成分 |
イソプロピルメチルフェノール | 化粧品に配合されることが多い、抗菌・殺菌・抗酸化作用をもつ成分 |
クロルヘキシジングルコン酸塩 | 細菌を含むさまざまな微生物に対して殺菌作用を示す成分 |
上記の成分が配合された薬は、肌の炎症や化膿を抑える効果が期待できます。市販薬を使用しても症状が改善しない場合や症状がひどい場合は、皮膚科を受診して医師に相談してみましょう。
肌荒れしない髭剃りのやり方
ここまでで肌荒れの原因や肌荒れ後のケア方法などを紹介してきました。そもそも肌荒れをしないためには、どのように髭剃りをすれば良いのでしょうか。ここでは肌荒れを予防する5つの方法を紹介します。
1.髭剃り道具を清潔に保つ
髭剃り後の肌荒れを防止するには、髭剃り道具を清潔に保つことが大切です。カミソリや電気シェーバーは、こまめに洗浄・除菌しましょう。正しくお手入れすることで、肌への刺激や黄色ブドウ球菌などの感染リスクを軽減できます。
また、カミソリや電気シェーバーの刃は定期的に交換しましょう。長期間刃を交換しないまま使い続けると、切れ味が落ちて髭が剃りにくくなります。
すると髭剃りの際に必要以上に力を込めてしまったり、髭が刃に引っかかって皮膚が引っ張られたりするため、肌や毛穴がダメージを受けてしまうのです。
肌に余計な負担をかけないためにも、カミソリや電気シェーバーは常に切れ味の良い状態を保つよう心がけましょう。
2.ぬるま湯やホットタオルで髭を柔らかくする
肌荒れを防ぐための正しい髭剃りのやり方として、ぬるま湯やホットタオルを使って髭を柔らかくする方法があります。髭を柔らかくすることで、剃りやすさが向上し、肌への負担を軽減することができるのです。
蒸しタオルは、濡らしたタオル軽く絞り、ビニール袋に入れて電子レンジで30秒温めるだけで用意できるので、誰でも簡単に試すことができます。温めたフェイスタオルは大変熱くなっているため、火傷しないよう十分お気を付けください。
3.髭剃り時はシェービング剤を使う
髭剃りの際にシェービング剤を使うのも、肌荒れ防止に効果的です。シェービング剤を使うと、肌表面が滑らかになります。また、髭を柔らかくしたり髭を立ち上げたりする効果もあるので、肌への刺激を軽減できるのです。
さらに、シェービング剤には保湿成分が含まれているものが多く、肌の乾燥を防ぐ効果も期待できます。
ちなみにシェービング剤には、「ジェル」「ジェルフォーム」「フォーム」「クリーム」「オイル」などの種類があります。
種類 | 特徴 | おすすめの人 |
ジェル | ・肌の保護力が高い ・クリアタイプで髭をしっかり見ながら剃れる | 肌をしっかり保護して髭剃りしたい |
ジェルフォーム | ・つける前はジェル、肌に乗せるとフォームになる ・髭に浸透しやすい | 肌をしっかり保護しつつ根元まで剃りたい |
フォーム | ・軽い使い心地 ・泡立て不要で洗い流しやすい | 髭剃りの時間を短縮したい |
クリーム | ・肌に密着しやすい ・摩擦を軽減できる | 敏感肌で肌への刺激を減らしたい |
オイル | ・少ない量で肌が滑らかになる | シェービング剤のコストを抑えたい |
それぞれの特徴を把握して、どれが自分に向いているかを考えてみましょう。
4.優しく顔にそってカミソリを動かす
髭剃りをするときには、カミソリを顔に沿って優しく動かすことが大切です。力を入れ過ぎるとけがをするおそれもあるので、優しく、軽い力でカミソリを顔に滑らせるように行いましょう。
剃る方向にも気を配ることが大切です。髭の生えている方向に逆らわずに剃ることで肌への負担を軽減できる、髭に逆らわずに優しく滑らせましょう。顔の曲線に沿って滑らせるよう心がけると、剃りムラを防ぐこともできます。
5.肌の保湿をする
肌荒れを防ぐには、髭剃り後に肌の保湿をしっかりと行うことが大切です。保湿剤や化粧水を使用し、肌に水分と栄養を補給することで、肌の乾燥を防ぎましょう。乾燥は肌にとって大敵なので、保湿を意識するだけでも肌荒れ予防に効果が期待できます。
特に髭剃り後の肌を落ち着かせる成分を含むアフターシェーブローションや保湿クリームなどを選ぶと効果的です。自分の肌に合うものや、肌への刺激が少ない製品を選びましょう。
また、保湿クリームやアフターシェーブローションを使うときは、肌をこすらないように塗布することも大切です。肌は摩擦に弱いので、せっかく保湿しても摩擦が肌荒れにつながってしまうおそれもあります。ゆっくり優しく染み込ませるように保湿しましょう。
まとめ
髭剃り後の肌荒れは、カミソリが直接肌に当たることによって生まれた傷や乾燥による炎症が引き起こしているものです。肌荒れが起こってしまったらそのまま放置せず、しばらく髭剃りを控えたり、化粧水やクリームなどのアイテムで保湿・抗炎症ケアをしたりしましょう。どうしても改善しない場合は皮膚科医に相談し、医師の指示にしたがって適切な処置を行いましょう。
また、髭剃りによる肌荒れを防ぐには、肌に負担をかけないカミソリを選ぶことも重要です。HENSON SHAVINGなら、肌への負担を最小限に抑えながら深剃りできるので、肌荒れを気にしている人も使いやすくなっています。