夏になると気になるのは男性特有のニオイ問題です。男性は女性に比べて汗の量が多く、皮脂の量も約2倍あり、体臭が強くなりやすい傾向があるのです。今回は、メンズの汗とニオイの原因を解説し、実践的な対策を紹介します。
メンズが夏に汗をかきやすいワケとニオイの原因
男性は女性に比べて汗の量が多く、皮脂の量も約2倍あります。この皮脂が酸化することがニオイの原因となるのです。
汗そのものには強いニオイはありませんが、汗と汚れが混ざったものを細菌が分解したり、汗に含まれる成分が酸化したりすることで、ニオイ成分(ガス)が発生します。
とりわけ男性は女性より代謝が活発で、汗と皮脂の分泌量が多いため、体臭が強くなりやすい傾向があります。
エクリン腺
エクリン腺から出るサラサラとした汗は、それ自体はほとんど無臭です。しかし、この汗が皮脂や垢と混ざり合い、皮膚表面に付着した細菌によって分解されることで、ニオイの原因物質が発生するのです。
エクリン腺は全身に広く分布しており、特に手のひらや足の裏に多く、体温調節の役割を担っています。
アポクリン腺
アポクリン腺は、わきや性器の周辺などに多く存在し、思春期以降に活発になるのが特徴です。アポクリン腺から分泌される汗には、タンパク質や脂質、脂肪酸などが含まれています。
これらの成分が細菌によって分解、酸化されることで、「ワキガ」のような特有のニオイを発するのです。アポクリン腺の発達は遺伝的要素が強く、個人差があります。
男性の汗のニオイについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:「男性の汗が臭いのはなぜ?原因と対策、デオドラント製品の選び方まで解説」
【メンズ向け】夏の汗対策6選
ここでは、メンズが夏に汗臭くならないためにできる対策を紹介します。
汗をかいたらすぐに拭き取る
汗のニオイ対策の基本は、「汗をかいたらなるべく早く拭き取る」ことです。汗そのものはほとんど無臭ですが、時間が経つと細菌が繁殖し、ニオイの原因となります。
夏場は常に汗ふきシートを持ち歩き、こまめに汗を拭き取ることをおすすめします。顔や首筋、わきの下など、汗をかきやすい部位を中心に拭くことで、ニオイの発生を抑えることができるでしょう。
制汗・デオドラント剤を使用する
制汗剤やデオドラント剤の使用も効果的です。制汗剤は汗の分泌を抑え、デオドラント剤は汗のニオイを消す、または抑える効果があります。スプレータイプやロールオンタイプ、スティックタイプなど、自分の好みや使用シーンに合わせて選ぶと良いでしょう。
わきの下や足など、ニオイが気になる部分には、その部位専用の制汗剤を使用するのがおすすめです。朝の身支度のときに使用するだけでなく、必要に応じて日中も使用することで効果を持続させることができます。
運動して汗腺を鍛える
意外かもしれませんが、日頃から運動して汗をかく機会を増やすことも対策のひとつです。
汗をかく機会が多いと汗腺のろ過機能が鍛えられ、ミネラルをほとんど含まない「良い汗」をかくようになります。この「良い汗」はサラッとしていて、乾いてもあまりニオわないという特徴があります。
夏の前から定期的に運動を行い、汗腺を鍛えて、夏本番の汗のニオイ対策をしましょう。
朝はシャワー、夜は入浴
清潔を保つための入浴習慣も大切です。夜はしっかり入浴して、一日の汚れを落とすとともに、適度に汗をかいて汗腺を鍛えましょう。朝は軽くシャワーを浴びることで、夜間にかいた汗や皮脂を洗い流し、清潔な状態で一日をスタートできます。
入浴時には、体臭を抑えるボディソープやシャンプーを使用するのも有効です。なかでも殺菌・消臭・防臭成分が配合された製品は、皮膚の細菌の増殖を抑え、ニオイの発生を防ぎます。
肌着で汗をカバーする
適切な肌着の選択も汗対策には欠かせません。近年は機能性に優れた肌着が多く販売されており、脇汗パッドがついたシャツや、通気性の良いパンツなど、目的に合わせて選ぶことができます。
なかでも吸水性や速乾性に優れた素材の肌着は、汗を素早く吸収して乾かすため、ニオイの発生を抑えてくれるでしょう。また、抗菌防臭加工が施された肌着も、汗のニオイ対策に効果的です。
生活習慣を見直す
乱れた生活習慣は、汗や皮脂の成分を変化させ、ニオイの原因となります。
とりわけ運動不足、喫煙、ストレスは体臭を強くする要因です。食生活も体臭に大きく影響し、肉をはじめとした高カロリー・高脂肪食品、にんにく、辛い食べ物などは体臭の原因になります。
また、アルコールやニコチンは汗腺を刺激するため、摂取を控えめにすることも大切です。
反対に、抗酸化作用のある食品や、アルカリ性食品、腸内環境を整える食品を積極的に摂ることで、体臭の改善につながります。具体的には、緑黄色野菜や果物、発酵食品などを日常的に食べるよう心がけましょう。
「ワキガ」の原因と対策
汗が原因となる体臭のなかでも、特に強いニオイを発するのが「ワキガ」です。
ワキガの原因
ワキガは主に、前述のアポクリン腺から出る汗が主な原因です。わきは閉鎖的な環境で湿気がこもりやすく、細菌が繁殖しやすい状態になっています。
ワキガ対策
ワキガ対策の基本は、毎日お風呂に入って身体を清潔に保つことです。洗浄料(ボディソープなど)は、デオドラント効果のあるものが役立ちます。日中は汗をかいたら、ウェットシートなどでこまめに拭くようにしましょう。
また、Yシャツは直接素肌に着ず、必ず汗を吸う下着をつけることも重要です。制汗防臭効果のあるスプレーなどを使用することも有効な対策のひとつです。
さらに、脇毛を剃ることも対策として有効です。脇毛があると汗や皮脂が付着しやすく、細菌の繁殖を促進してしまいます。
それでも改善しない場合は、皮膚科や形成外科を受診することも検討しましょう。医療機関では、制汗剤の処方や手術などの治療法を提案してもらえます。
「足のニオイ」の原因と対策
ワキガに次いで気になる体臭として、「足のニオイ」があります。
足のニオイの原因
足のニオイは主にエクリン腺(汗腺)から出る汗が原因です。足には1平方センチメートルあたり約600個のエクリン腺があり、多くの汗が分泌されます。
この汗が靴や靴下によって蒸発を妨げられると、微生物などの栄養源として分解され、雑菌が繁殖します。その結果、汗が変質してニオイを発するのです。
特に靴の中は密閉空間で湿度が高く、雑菌が繁殖しやすい環境になっています。
足のニオイ対策
足のニオイ対策としては、まず足をいつも清潔に保つことが大切です。足の指の間まで丹念に洗い、しっかり乾かすことでニオイの発生を抑えられます。
また、毎日同じ靴を履かず、1度履いた靴は完全に乾燥させてから履くようにしましょう。靴を交互に履くことで、靴の中の湿気を取り除く時間を確保できます。
足用の制汗・防臭スプレーなどを使用するのも効果的です。これらの製品は、汗の分泌を抑えたり、ニオイの原因となる細菌の繁殖を抑制したりする効果があります。
さらに、5本指ソックスを履くことも対策のひとつです。指と指の間に空間ができることで通気性が良くなり、汗の蒸発を促進します。また、吸湿性・速乾性に優れた素材のソックスを選ぶことも重要です。
まとめ
男性は女性より汗と皮脂の分泌量が多く、それらが酸化・分解されることでニオイが発生します。
夏の汗対策には、こまめな拭き取り、制汗剤の使用、運動による汗腺強化、朝晩の入浴習慣、機能性肌着の活用、健康的な生活習慣が有効です。ワキや足など部位別の対策を取り入れて、今年の夏は自信を持って爽やかに過ごしましょう。
また、ニオイ対策には、髭、ムダ毛の手入れをこまめにし、汗がスムーズに排出される状態をつくることも重要です。 「HENSON SHAVING」は、精密構造でしっかり剃れて肌にも優しいカミソリです。刃の露出は0.033mmで皮膚を傷つけづらいのに深剃りできます。しっかり刃が固定されブレないので、肌への負担を最小限に抑えながら効率的に髭やムダ毛を剃ることができます。