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1970年以降に生まれた多くの方にとって、複数刃カミソリはごく身近な存在です。50年以上にわたり親しまれてきましたが、それは本当に私たちに何をもたらしたのか——いま、改めて問い直す時期に来ています。
多くの人が望んでいるのは、肌トラブルのないシェービングです。
シェービングのやり方や肌への影響に関する実データは、驚くほど乏しいのが現状です。だからこそ、この身近な行為を改めて見つめ直し、肌にやさしく、毎回満足できる剃り方をデータから導き出したい——それが私たちの目標です。 医療機器メーカー「ミモザ・ダイアグノスティクス社(MIMOSA Diagnostics)」との提携により、ヘンソン社はシェービングが身体に及ぼす反応を、かつてない精度で解析できる初のシェービング企業となりました。
プロジェクトに対する理解を深めるために、医者や専門家の先生と連携しています。
カレン・クロス
ミモザ・ダイアグノスティクス社の設立者、兼CEO。外科医として臨床に携わりながら、研究者としても活動。エンジニアとしても活動している。
エドアルド・ペレス
シグナム・バイオサイエンス社のチームの、最高科学責任者。大学では情報伝達を専攻。生化学と分子生物学の博士号を取得。
メアリー・ピアソン
医長であり、医学博士。健康について幅広く扱っている「アートメッド社」の共同経営者。ウィルフリッド・ローリエ大学を含め、3つの大学の学位を取得。
事前準備
参加者には当社オフィスに来てもらい、まず洗顔して十分に乾燥。続いて、肌の温度、使用する水の温度、シェービングクリームの成分など、関連する変数を記録・管理しました。
シェービング
顔と首を左右で分け、片側はヘンソン社のカミソリ、もう片側は代表的な複数刃のカートリッジ式カミソリで剃ってもらいました。
計測
ミモザ社の専用医療イメージング装置を用い、肌の刺激反応をシェービング直前/直後/5分後/10分後の各時点で計測・記録しました。
実験結果
試験の結果、ヘンソン社のカミソリはカミソリ負けが生じにくいことが示されました。現在も、より良いシェービング方法の確立に向けて、データ分析を継続しています。 この取り組みは、まだ始まったばかりです。
問題を認めていても自分では結果を動かせないとなれば、つい肩をすくめて無関心になる——交通情報や天気、政治スキャンダルなど、コントロールできない事柄はその典型です。シェービングにも同じ構図があります。多くの男性は剃るときのヒリつきを「仕方ないもの」と受け止めつつ、そのなくし方を知らないため、使っている製品にも半ば無関心になりがちです。最適ではないと分かっていても、自己流のやり方を続けてしまうことも少なくありません。実際、ネット上の多くのアドバイスは、ダメージが起きた後の最小化や鎮静に関するものです。そもそもダメージを避けるにはどうすればいいのか(「剃らない」以外)という情報は、驚くほど不足しています。
「改善方法を知れば、人は変わることができます」ミモザ・ダイアグノスティクス社のCEOで医師でもある、カレン・クロス氏が語った言葉です。氏は他にも「ヒゲ剃りについて、正しく教えられる人がいない」とも述べています。
クロス氏の見解は、今回のプロジェクトの核となる部分です。ミモザ社との共同研究は、ここから始まりました。世界中で数億人の男性がシェービングに課題を抱えている一方で、何をすべきかについては、ほとんど分かっていません。自分の肌がどのような反応を起こしやすいかを自己判定するための適切なツールも不足しています。たとえば、肌がヒリヒリしやすい男性は、敏感肌である自覚が無いのです。 肌を理解できれば、肌の扱い方・対処法を知ることができます。つまり、正しいシェービング方法が広まれば、良い結果が期待できるのです。 クロス氏は、以下のように語っています。 「肌の表面を観察し、血行や温度の変化を見ていきます。調査によって、血流が良い場所、ヒゲを剃る時にかかる圧などについて、知ることができます。肌に負担をかけない剃り方についても、解明することができるでしょう。」 「調査によって、根拠のある証拠を得ることができます。」 このプロジェクトは複数フェーズで構成され、14か月にわたって実施されます。シェービングが肌に与える影響に関する、これまでで最大規模の実証データを収集するだけでなく、皮膚生理学の知見そのものも広げていきます。
クロス氏は「調査において、何を学ぶかが最も重要です」と語ります。
たとえば、デンタルケアやアンチエイジングは、患者にとって負担の少ない治療が数多く存在します。それらの分野は、数十年分にもなる膨大なデータが存在しているため、データに基づいた治療を数多く生み出すことができるのです。その一方で、シェービングの分野においては、実験に基づいたデータが圧倒的に足りていません。そのため、有効な解決策を打ち出せていないのが現状です。
1日2回の歯みがきやフロス、歯科検診などは、デンタルケアとして重要なのは周知の事実です。しかし、ヒゲを剃る時に、肌に負担をかけない方法をすぐに答えられるでしょうか?シェービングについて、もっと理解を深めなければいけない時が来ているのです。 肌に快適なシェービング方法があれば、実践したいと思う人が多くいるはずです。
今年の6月、52人のボランティアに来てもらいました。実験の目標は、シェービングに関する方法論やアドバイスを提示できるような結果を得ることです。 研究する上で必要となるのは、データの基準値です。同じ条件で検査を受けるために、参加者にはデータを採集する2日前から、毎日ヒゲを剃ってもらい、剃る時は顔全体を対象としました。
参加者には、いくつかの事前質問に回答してもらいました。具体的には、自分は敏感肌だと思うか、健康上の懸念があるかなどです。あわせて、シェービング時の水温や使用した浴室の室温も記録しました。 また、全員が同じカミソリとシェービングクリームを使用しました。もうお気づきの方もいると思いますが、全員にヘンソン・シェービングを使ってもらいました。
さらに、参加者の中からランダムで複数名選出し、市販の複数刃カミソリで顔の片側だけ剃ってもらいました。 計測ではミモザ・プロという撮影装置を利用して、左右の頬と左右の首、合計4箇所を、下記のステップで撮影を行いました。
組織酸素飽和濃度を測定できる「ティッシュオキシメーター」の強さによって、反応の変化を観察しました。複数刃のカミソリと、ヘンソン社のカミソリを比較することで、剃った後の違いが確認できます。(図1)
このデータから、紅斑(血流が増えて皮膚が赤く見えるサイン)の規模を知ることができます。炎症反応を全く示していない参加者もおり、その様な参加者を「無反応者」と位置付けました。
目で確認できるような紅斑は、ありません。
明るい黄色味のある、軽度の紅斑が確認できます。
肌は明らかに赤みを帯びています。
肌は激しく赤みを帯びており、かなりの炎症反応が確認できます。
無反応者は、そもそも血管の反応が弱い傾向にあると考えられます。他にも、年齢も関係しているかも知れません。あるいは、使用したヒゲ剃りのタイプによって、肌の炎症反応が変わる場合もあります。
研究結果で最も興味深かったのは、首の右側の下半分が、他の部分よりも、相対的に最も炎症反応が強かったということです。その理由としては、参加者の90%が右利きだったことが考えられます。最も炎症反応が強かった部分は、ヒゲを剃る時の手に最も近い部分。つまり、ヒゲを剃る時に、カミソリを最も強く肌に押し当てやすい部分なのです。
このデータの有効性は、非常に高いと言えます。当データをはじめ、快適なシェービングのための様々なプランを、これから提唱したいと考えています。 “理想のシェービング”を広めるために、ヘンソン社では今後もこのプロジェクトを進めていきます。